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船の資格の基礎知識

目次

はじめに

 船舶を操縦したり、船舶に乗り組んで業務を行ったり、プレジャーボートや水上オートバイを操縦するには、車を運転するのと同様に、資格(免許)が必要です。車でも、タクシーや大型ダンプを運転するときには、特殊な資格(免許)が必要であるのと同様に、船舶においても、船舶の大きさ、航行区域などによって、相応の資格が必要となってきます。

海の資格(免許)に関する法律

 船舶職員及び小型船舶操縦者法
 「船舶職員として船舶に乗り組ませるべき者の資格、ならびに小型船舶操縦者として小型船舶に乗船させるべき者の資格および遵守事項等を定め、もって船舶の航行の安全を図ることを目的とする。」

海の資格(免許)ってどんなもの?

海の資格を取得しよう!

海の資格(免許)を取得した後は、どうしたらよいの?

大型(海技士の方)の資格(海技免許)

1 大型の資格(海技免許)の種類や等級には、このようなものがあります。

  • 海技士(航海):1~6級・・・・・船を操縦する人
  • 海技士(機関):1~6級・・・・・船のエンジンを取り扱う人
  • 海技士(通信):1~3級・・・・・他船等とコンタクトをとる人
  • 海技士(電子通信):1~4級・・・・・他船等とコンタクトをとる人

2 こんな場合には、資格(免許)が制限(限定)されます。

(1) 船を操縦する人(海技士(航海))への限定

  • 履歴限定
    船舶の航行する区域および船舶の大きさの区分ごとに、その乗船履歴に応じて船舶における職について限定するもの
  • 船橋当直限定
    三級海技士(航海)における、その職務内容を限定するもの

(2) 船のエンジンを取り扱う人(海技士(機関))への限定

  • 履歴限定
    船舶の航行する区域および船舶の推進機関の出力の大きさの区分ごとに、その乗船履歴に応じて、船舶における職についての限定するもの
  • 機関当直限定
    三級海技士(機関)における、その職務内容を限定するもの
  • 機関限定
    二級海技士(機関)以下の海技士(機関)において、取り扱うことのできる機関の種類についての限定するもの

3 資格(免許)を取得できる人

  • 海技試験に合格していること(筆記試験合格の有効期間は、合格日から15年まで)
  • 必要な乗船履歴を有していること(6級は筆記試験日、5級以上は口述試験日からさかの ぼって、15年前までの乗船履歴が有効)
  • 国土交通大臣が指定した講習を修了していること
  • 必要な身体検査基準を満たしていること
  • 海技試験合格日から1年以内の申請であること

4 資格(免許)を取得できない人

  • 申請時に満18歳になっていない者
  • 海技免許を取り消されてから5年を経過していない者
  • 業務停止処分期間中の者

5 資格(免許)が取り消されるとき

  • 船舶職員及び小型船舶操縦者法、または海難審判法に基づき、免許が取り消されたとき
  • 心身の障害等により、船舶職員の職務を適正に行うことができない者として、国土交通大臣が認めたとき

6 資格(免許)が失効するとき

  • 海技免状の有効期限(5年)が満了したとき
  • 上級の海技免許を取得したときは、下級となった免許は失効します
  • 海技士(通信)または海技士(電子通信)の資格をゆする人について、船舶局無線従事者証明が無効となったとき

小型(小型船舶操縦士の方)の資格(小型船舶操縦免許)

1 小型の資格(小型船舶操縦免許)の種類には、このようなものがあります。

(1) 一級小型船舶操縦士

 操縦できる海域:無制限(ただしエンジン付きの小型船舶が海岸から100海里以遠を航行する場合には、6級海技士(機関)以上の海技士を乗り組ませなければなりません)

(2) 二級小型船舶操縦士

 操縦できる海域:海岸から5海里まで

(3) 特殊小型船舶操縦士(水上オートバイ)

 操縦できる海域:湖岸または海岸から2海里まで

2 こんな場合には、資格(免許)が制限(限定)されます。

(1) 湖川小出力限定

 2級小型船舶操縦士試験を簡略にしたもので、航行区域は湖川のみ、総トン数5トン未満、エンジン出力15キロワット未満に限定されます。

(2) 年齢による限定

 2級小型船舶操縦士試験に合格した者のうち、満18歳に満たない者は、満18歳になるまで総トン数5トン未満の小型船舶の操縦に限定されます。

(3) 設備による限定

 国土交通大臣は、小型船舶操縦士免許を受ける者の身体の障害、その他の状態に応じ、小型船舶操縦者として乗船する小型船舶の設備その他の事項について、限定を与えることができるとされています。

3 資格(免許)を取得できる人

  • 小型船舶操縦士試験に合格していること
  • 小型船舶操縦士試験合格日から1年以内の申請であること

4 資格(免許)を取得できない人

  • 申請時に、
    1級小型船舶操縦士の資格については満18歳
    2級および特殊小型船舶操縦士については満16歳になっていない者
  • 海技免許を取り消されてから5年を経過していない者
  • 業務停止処分期間中の者

5 資格(免許)が取り消されるとき

  • 船舶職員及び小型船舶操縦者法、または船舶職員及び小型船舶操縦者法に基づく命令に違反し、免許が取り消されたとき
  • 心身の障害等により、小型船舶操縦者たるに適しない者として、国土交通大臣が認めたとき

6 資格(免許)が失効するとき

  • 小型船舶操縦免許証の有効期限(5年)が満了したとき
  • 上級の小型船舶操縦士免許を取得したときは、下級となった免許は失効します
  • 限定のない免許を取得したときは、限定つきの免許は失効します

7 旧法の免状を有している人の、新法(現行の制度)での取り扱い

旧法 新法(現行制度)
1級・2級小型船舶操縦士 1級+特殊小型船舶操縦士
3級・4級小型船舶操縦士 2級+特殊小型船舶操縦士
5級小型船舶操縦士 2級(1海里限定)+特殊小型船舶操縦士

8 人の運送を伴うときに必要な免許(特定操縦免許)

 旅客船や遊漁船など人の運送をする場合、1級及び2級小型船舶操縦士試験の合格に加えて、小型船舶操縦者としての業務を行うにあたり、必要となる小型旅客安全講習を修了し、特定操縦免許を受有しなければなりません。

海の試験

大型(海技試験)

 海技試験は、船舶職員として必要な身体上および技能上の能力、能力を裏付ける知識を有するかどうかを判定することを目的として、資格別に実施されます。

(1) 試験の内容

 2級小型船舶操縦士試験を簡略にしたもので、航行区域は湖川のみ、総トン数5トン未満、エンジン出力15キロワット未満に限定されます。

(2) 受験資格

  • 満18歳(海技士(通信)および海技士(電子通信)は17歳9ヶ月)以上
  • 資格別に国土交通省令で定める乗船履歴を有していること
  • 海技士(通信)または海技士(電子通信)の資格にあっては、船舶局無線従事者証明を有していること

(3) 必要書類

 小型船舶操縦士試験は、小型船舶操縦者として必要な身体上および技能上の能力、能力を裏付ける知識を有するかどうかを判定することを目的とし、資格および限定の有無別に実施されます。

小型(小型船舶操縦士試験)

(1) 試験の内容

身体検査、筆記試験、実技試験

(2) 受験資格

  • 一級小型船舶操縦士については17歳9ヶ月以上であること
  • 二級および特殊小型船舶操縦士については15歳9ヶ月以上であること

(3) 必要書類

 小型船舶操縦免許は、一発で国家試験を受験することも可能ですが、多くは、教習機関を利用して、取得される方が多いと思います。
教習機関を紹介いたします。

  • 一般財団法人関門海技協会
  • 株式会社日本海洋資格センター

免許の更新

 免許は、有効期限(5年)が満了すると、失効してしまうため、更新の手続を行わなければなりません。更新手続は、有効期限前1年以内から行えます。

1 乗船履歴を有している場合

 講習を受講せずに申請が可能です。滅失した理由等を記載した顛末書を提出する必要があります。
 ※有効期限の更新とともに、滅失等再交付の申請をされる場合には、更新に係る申請手数料のみで手続が可能です。

2 乗船履歴を有していない場合

 講習機関で、登録海技免状更新講習を受講したうえで、更新申請手続を行う必要があります。なお、講習は、申請前3か月以内に受講しなければなりません。

3 更新の時期による有効期限の起算日

 更新申請手続は、有効期限前1年から行えます。
 ところが、申請時期によって、新たに発行される免許の有効期限の起算日が異なってきます。(新たに発行される免許の有効期限の起算日)

有効期限1年前~6か月前に申請:申請日

更新の時期による有効期限の起算日の図(有効期限1年前~6か月前に申請)

有効期限6か月未満に申請:前回の有効期限満了日の翌日

更新の時期による有効期限の起算日の図(有効期限6か月未満に申請)

4 更新に必要な書類

九州運輸局の海運・船に関連するページ

5 海技免許と小型船舶操縦免許を同時の更新申請

 海技免許と小型船舶操縦免許を、同時に更新申請することが可能です。ただし、海技免許・小型船舶操縦免許のどちらかが、有効期限1年以内にあること(一方の免許の有効期限が1年以上でも構いません)が条件となります。同時申請の場合も、申請時期によって、新たに発行される免許の有効期限の起算日が異なってきます。(新たに発行される免許の有効期限の起算日)

(1)どちらかの免許の有効期限が1年前~6か月前に申請:申請日

海技免許と小型船舶操縦免許を同時の更新申請の図(どちらかの免許の有効期限が1年前~6か月前に申請)

(2)どちらの免許も有効期限が1年前~6か月前に申請:早く到来するほうの免許の有効期限日の翌日

海技免許と小型船舶操縦免許を同時の更新申請の図(どちらの免許も有効期限が1年前~6か月前に申請)

(3)海技免許のみ有効期限が6か月未満に申請:海技免許の有効期限日の翌日

(※ただし、小型船舶のみ6か月未満の申請の場合は、上記⑴となります。)
(※複数の海技免許を同時に更新するときには、早く到来するほうの免許の有効期限の日の翌日が起算日となる)

海技免許と小型船舶操縦免許を同時の更新申請の図(海技免許のみ有効期限が6か月未満に申請)

(4) どちらの免許も有効期限が6か月未満に申請:早く到来するほうの免許の有効期限日の翌日

(※複数の海技免許を同時に更新するときも同様)

海技免許と小型船舶操縦免許を同時の更新申請の図(どちらの免許も有効期限が6か月未満に申請)

免許の失効再交付

 免許は、有効期限5年とされており、それまでに更新手続のしなければ、免許が失効します。免許が失効した場合は、講習機関で、講習を受講しなければなりません。

免許の滅失(紛失)

1 免許が有効期限内の場合

 講習を受講せずに申請が可能です。滅失した理由等を記載した顛末書を提出する必要があります。
※有効期限の更新とともに、滅失等再交付の申請をされる場合には、更新に係る申請手数料のみで手続が可能です。

2 免許が有効期限経過後の場合

 失効講習を受講したうえで、再交付の申請を行う必要があります。